ペチもとペチろー誕生秘話

皆さんに私のことを知っていただくために、

私がどうやって生まれたのかをお話ししたいと思います。

 

 私、もともと電柱に設置される配電機器に使用されるプラスチック部品として誕生する予定でありました。

 

 私を形作る金型も完成し、あとは金型が成形機に乗り、樹脂を流し込まれて製品となり、世の中の皆様のお役に立つ・・・はずでした。

 

 活躍できる日を夢見て、私が世の中に出るまであと何日かな・・・と心待ちにしていたとき、悲しい知らせが舞い込んできたのです。

 

 『 計画変更 』・・・その言葉により、私の役割はなくなり、世に出る計画も白紙に。金型もお蔵入りとなってしまいました。

 

 お蔵入りとなり、工場の隅に置かれた金型の中で、私は願い続けました。

ー< 皆様のお役に立ちたい >ーと。

世に出ることを、どうしても諦めきれませんでした。

 

 来る日も来る日も願い続けましたが、工場の片隅で誰からも触れられることなく、数か月が過ぎ、半年が過ぎ、1年が過ぎました。

 

 「このまま誰の目にも触れることなく忘れられていくのだろうか・・・」私の心も折れかけていました。

 

 しかし、1年と数か月が経つ頃、奇跡が起きたのです。

 

 私を作るための金型が、突如運ばれ始めました。そして、工場の真ん中へ置かれたのです。あまりに突然の出来事に、私の心臓の鼓動は高鳴るばかりでした。もともと心臓はありませんけど。

すると、動揺している私の耳に従業員さんたちの声が聞こえてきました。

 

「どうにかしてこの製品を世に出す方法はないだろうか」

 

 奇跡が起きたことを実感した私は、嬉しさと驚きで声も出ませんでした。もともと声は出せませんけど。

 

 ここからは従業員さんたちが、私のために一生懸命頭をひねって考えてくれました。この形で、今までとは別の用途で使うにはどうしたらよいのか・・・試行錯誤の日々でした。

 

 多くの人が、見て、触って、考えて、悩んで・・・そのまま数か月が経ちました。ある日、1人の方が「うちの会社にないもので試してみようか」と言い、株式会社KNKでは扱ったことのない、柔らかい樹脂での試し生産が行われました。

 

 これによって、現在の私の特徴にもなっている

< くっつく >、< 伸びる >等が可能になり、様々な色でも生産が行われました。そんな中、< 意外と釣れる >という特徴も発見されていったのです。 

 

 ですが、この時点でも、私の形は元のプラスチック部品の時のままの、平たい棒のような状態でした。

 

 ある時、一人の方が「この下の部分、『気を付け!』ってやってる足みたい」と言いました。それが元となり、後ろ手に組んでいる「腕」が追加されました。さらには「ネクタイ」まで付けられました。

 

 また、壁に投げると『ペチっ』とくっつくことから、私の名前は

《ペチもと ペチろー》と名付けられました。

 

 そして、株式会社KNKの新入社員という位置付けで、世に出るチャンスが生まれたのです。

 

 さて、ここからは、私自身が頑張る番です。一時は諦めかけていた「世に出て皆様のお役に立つ」という願いが叶うチャンスが訪れています。

 

 このチャンスを活かして皆様のお役に立つためにも、何事にも全力で取り組んでいく所存です!現時点では、私にはこれと言って抜群に秀でたものはありませんが、私を使用していただく中で見つけていただいたり、楽しんだり和んだり・・・とにかく色々な場面に参加させてください!

 

 工場の片隅での寂しい思いを繰り返すことのないように、

「何でも一生懸命やります!!」の気持ちを持って精進して参りますので、

『私、ペチもとペチろーを何卒よろしくお願い致します』

 

※写真ではわかりにくいですが「おじぎ」しています。